第一弾のデザインは、frescoプロダクツ「ibushi」の一輪挿しです。6月といえば、紫陽花、アガパンサス。湿度が上がり、艶やかな紫のイメージに合う黒のデザインを選びました。
名前の由来でご紹介している「いぶし技法」は、安土桃山時代に中国の職人が、土の瓦を燻して風合いを出す「いぶし瓦」を伝えたのが始まりだそうです。お城によくみられる綺麗な銀色のいぶし瓦ですが、昔は色合いにムラもあり黒ずんでいたとか。
ibushiの着色は、グローリーホールという焼き戻しの窯で、繰り返し焼いて、道具で触るうちに光沢が出てきます。赤い炎の還元炎と、黒色ガラスに含まれる酸化鉄の関係で銀色になるそうですが、コントロールしきれるものではありません。
ガラスでは無いような表面の質感は、道具の跡や、色そのものの粒感が残っています。
それぞれに残った軌跡と、お使いいただくうちに変わっていく質感もお楽しみいただければと思います。
お手入れの際は、洗剤などで手洗いしていただき、黒色のものは水垢が見えやすいので自然乾燥ではなく布巾なので拭き取っていただくのがベストです。